店名変更について。

2020年のコロナ禍において、自分たちのお店サルデスカも相当な影響を受け、まだ受けている最中にあります。 テイクアウトのみでの営業、お店を再開してもお客様が本当に少なかった時期、今まで取れなかった時間が取れるようになりました。 その時間で、これまでの自分の人生、仕事の人生、これからの自分たちの在り方など、色々考えさせられました。 大学を卒業した年から現在に至るまで、ずっとスペイン料理の名のもと、仕事をしてきました。職業人としての僕の基礎は、スペイン料理にしかありません。 ただ僕は、石川県輪島出身の母と羽田の漁師の妻であった祖母の料理を食べ神奈川県で育ち、東京で店を営んでいる日本人です。 あくまでも日本人としてスペイン料理に出会い、惹かれて職業としてきたのです。 僕のつくる料理は、日本人としての身体、嗜好とは切り離せないものです。 スペインには無い山菜野菜や、白子など魚の内臓料理。日本の旬の食材には抗いようのない魅力を感じます。 神奈川県や石川県、自分のルーツにある食材も使っていきたい。 そんな自分が自然とつくりたくなる料理をつくってきましたし、これからもつくっていくのだと思います。 和食っぽいと言う人もいます。 やっぱりスペイン料理だねと言う人もいます。

「スペイン料理サルデスカ」と名乗り店をはじめましたが、当初から「現地の料理を忠実に再現する」というモチベーションは皆無でしたし、これからもそうでしょう。 ただ、スペイン料理やバスク料理と銘打って営業していると、「現地の料理を忠実に再現」するお店だと思ってこられるお客様も多かったのです。 こんなのスペイン料理じゃないというネガティブな印象を与えてしまうこともありました。 当初はあまり気にしていなく、「ウチはウチなんで」と構えていましたが、冷静に考えてみると、ただのお互い不幸なボタンの掛け違いなのです。 それを防ぐためには、ウチが「スペイン料理」の看板を下ろせばいいだけじゃないか、と思うようになりました。 的外れなディスも気持ちの良いものではなくて。

自分たちはどこから来てどこへ向かうのか、向かうべきなのかという問いをもらった2020年。 これからも僕は、「輪島出身の母と羽田出身の祖母がつくった料理を食べ神奈川県で育ち、大人になってスペイン料理と出会い惹かれ職業にして、東京出身の妻と東京でレストランを開いた人間が作る料理」をつくっていきます。 そして2021年から店名を、「スペイン料理サルデスカ」からただの「sardexkaサルデスカ」に変更いたします。 ちょっとした変更ですが、ちょっと大きな思いを込めての変更です。 もう僕たちからは、スペイン料理やバスク料理とは言いません。 お出しする料理が大きく変わるわけではなく、今まで通り。少しずつ変わり続けていきます。 当面は、おまかせのコースのみでやらせていただきます。 長い文章になりました。iPhoneが酔っ払ったみたいです。僕がではなく。


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